【知的障害+うつ病の障害年金】初診日不明・カルテなしでも障害基礎年金2級を受給した事例|障害年金専門社労士が解説


この記事の監修者
社会保険労務士 野田 誠
アイビー障害年金サポート代表

障害年金請求を専門に、千葉県(船橋市・習志野市)を中心に全国オンラインでサポートしています。
精神疾患(うつ病・双極性障害・発達障害など)から身体障害まで、障害年金申請に関する相談に対応しています。

要約

この記事では、初診日が分からず、初診病院のカルテも残っていない状態から、障害基礎年金2級を受給した30代女性の事例を紹介します。

今回のケースでは、

  • 初診病院が不明
  • カルテが保存されていない
  • うつ病で検討していたが、後から知的障害が判明
  • 診断書だけでは障害の程度が伝わりにくい

という複数の課題がありました。

しかし、初診病院の調査、病歴の整理、生活状況を補足する資料作成を行ったことで、障害基礎年金2級の受給につながりました。

障害年金では、診断名だけではなく、日常生活や就労状況への影響を適切に伝えることが重要です。


この記事の監修

社会保険労務士 野田 誠

アイビー障害年金サポート

アイビー障害年金サポートでは、うつ病・双極性障害・統合失調症・発達障害(ADHD・ASD)・知的障害など、精神疾患を中心とした障害年金請求を専門的にサポートしています。

千葉県習志野市を拠点に、船橋市・千葉市など千葉県内はもちろん、LINE・Zoom・電話を利用した全国オンライン対応を行っています。

「初診日が分からない」
「昔の病院が見つからない」
「カルテが残っていない」
「医師に障害年金は難しいと言われた」

このようなケースでも、一つひとつ状況を整理しながら対応しています。


この記事で分かること

障害年金の相談では、

「昔のことなので初診日が分からない」

「病院名を覚えていない」

「カルテが残っていないと言われた」

というご相談を多くいただきます。

しかし、そのような状況でも、すぐに障害年金を諦める必要はありません。

この記事では、実際に、

  • 初診日が分からない
  • 初診病院も不明
  • カルテが残っていない
  • うつ病と知的障害が関係するケース

でありながら、障害基礎年金2級を受給できた事例について詳しくご紹介します。

この記事を読むことで、

  • 初診日が分からない場合の考え方
  • カルテがない場合の対応
  • 障害年金請求で重要なポイント
  • 専門家へ相談するメリット

を知ることができます。


結論|初診日不明・カルテなしでも障害年金を受給できる可能性があります

今回の事例では、当初から簡単な請求ではありませんでした。

主な課題は以下の通りです。

課題状況
初診日本人の記憶が曖昧
初診病院不明
カルテ保存されていない
傷病名うつ病+後から知的障害判明
診断書比較的軽い内容
請求障害基礎年金2級

一見すると、障害年金の受給は難しいと思われる状況でした。

しかし、

  • 初診病院を調査する
  • 病歴を整理する
  • ご本人の生活状況を丁寧に確認する
  • 診断書だけでは伝わらない部分を補足する

ことで、最終的に障害基礎年金2級の受給につながりました。


ご相談者様について

今回ご相談いただいたのは、宮城県にお住まいの30代女性です。

傷病名は、

  • うつ病
  • 知的障害

です。

ご相談時には、日常生活や将来への不安を抱えており、障害年金の利用を検討されていました。

しかし、大きな問題がありました。

それは、

「初診日が分からない」

ということでした。

当初は「うつ病」単独での申請を検討しているとのことであったため、

初診日がわからないと請求が難しかったのです。


X(旧Twitter)が相談のきっかけでした

ご本人は以前から、アイビー障害年金サポートのX(旧Twitter)をご覧になっていました。

投稿内容や、他の方への対応を見て、

「丁寧に対応している社労士さんだな」

「相談するならお願いしたい」

と思ってくださっていたそうです。

実際のお客様アンケートでも、

Xで社労士さんからフォローをいただき知りました。

投稿が丁寧で、他の方との交流も丁寧だったので信頼できそうだと思いました。

というお言葉をいただきました。

障害年金の相談では、手続きの知識だけではなく、

「この人なら安心して話せる」

と思っていただけることも非常に大切だと考えています。


最初の大きな壁|初診病院が分からない

障害年金では、初診日は非常に重要です。

なぜなら、

  • 障害基礎年金になるのか
  • 障害厚生年金になるのか
  • 保険料納付要件を満たしているか

などに関係するためです。

今回のお客様は、20歳頃に精神科へ通院した記憶はありました。

また、その当時は厚生年金に加入していたため、当初は障害厚生年金の可能性も考えられました。

しかし、

「どこの病院だったのか分からない」

という状態でした。


記憶をたどって初診病院を探すイメージ


記憶を一つずつ整理し、初診病院を調査しました

初診病院を探すため、ご本人から当時の状況を詳しく伺いました。

確認した内容は、

  • 当時住んでいた地域
  • 通っていた場所
  • 電車や交通手段
  • 病院周辺の記憶
  • 通院していた時期
  • 建物や周辺環境

などです。

ご本人の記憶は断片的でしたが、一つひとつ情報を整理していきました。

その結果、いくつか候補となる病院を探し、ご本人に確認していただきました。

そして、複数の病院へ問い合わせを行った結果、ついに当時通院していた病院を特定することができました。


カルテが残っていない…それでも諦めずに可能性を検討しました

初診病院を特定できたことで、一つ大きな前進がありました。

しかし、次に大きな問題が発生しました。

病院へ確認したところ、

「当時のカルテは保存期間を過ぎており、残っていません」

という回答だったのです。


障害年金では、初診日を確認するために「受診状況等証明書」が必要になる場合があります。

しかし、医療機関にカルテが残っていない場合、受診状況等証明書を作成できないことがあります。

このような状況になると、

「もう障害年金は無理なのではないか」

と考えてしまう方も少なくありません。

実際、ご本人も大きな不安を感じていました。

しかし、障害年金の請求では、一つの資料だけで判断するのではなく、状況に応じて利用できる資料や方法を検討することが大切です。

そのため、この時点で諦めるのではなく、今後の可能性について一緒に整理していきました。


当初はうつ病による障害厚生年金を想定していました

初めの段階では、主な診断名は「うつ病」でした。

また、20歳頃の初診時には厚生年金に加入していた可能性が高かったため、

障害厚生年金3級

も含めて受給の可能性を検討していました。

しかし、ご本人にはもう一つ大きな課題がありました。

それは、当時の主治医が障害年金について積極的ではなかったことです。

主治医からは、

「障害年金を考えるより働いた方がいい」

という趣旨の話をされていたそうです。

もちろん、医師には患者さんの回復や社会復帰を願うお気持ちがあります。

一方で、障害年金は「働けるか、働けないか」だけで判断される制度ではありません。

病気や障害によって、

  • 日常生活にどの程度支障があるか
  • 周囲の援助が必要か
  • 継続的な就労が可能な状態か

などを総合的に判断されます。

そのため、医師から「難しい」と言われた場合でも、制度上の可能性を確認することは大切です。


体調悪化により、改めて障害年金を検討

その後、ご本人は長期間にわたり通院をしない時期がありました。

しかし、徐々に体調が悪化し、再び医療機関への通院を開始されました。

生活面でも不安が大きくなり、

「このままでは生活していくことが難しい」

という状況から、障害年金について本格的に考えるようになりました。

そして、アイビー障害年金サポートへご相談いただくことになりました。


大きな転機|知的障害があることが判明

請求準備を進める中で、大きな変化がありました。

ご本人に、

知的障害があることが判明したのです。

これにより、障害年金請求の考え方は大きく変わりました。

当初は、

「うつ病による障害厚生年金」

として考えていました。

しかし、知的障害が関係する場合、「初診日は出生日であること」から初診証明が不要となります。

また、原則として出生時や幼少期からの状態を踏まえて判断されることになります。

そのため、障害基礎年金として審査される可能性が高まりました。


障害基礎年金2級は簡単ではないことを正直にお伝えしました

障害基礎年金には1級・2級があります。

しかし、障害基礎年金には3級がありません。

そのため、

「少し生活に支障がある」

という程度では認定されにくく、2級相当の状態であることを丁寧に説明する必要があります。

今回のケースでも、診断書の内容だけを見ると、

「本当に2級になるのだろうか」

という不安がありました。

そのため、ご本人には現状を正直にお伝えしました。

障害年金の手続きでは、単に「大丈夫です」と伝えることではなく、

  • 可能性
  • リスク
  • 必要な準備

を正しく共有することが重要だと考えています。


ご本人の症状が悪化|伝えたいことを整理する必要がありました

受給の見通しについて説明した後、ご本人は精神的に大きな負担を感じられました。

不安が強まり、症状も悪化してしまいました。

また、病気の影響もあり、

  • 自分の困っていることを説明する
  • 日常生活の状況を整理する
  • 医師へ正確に伝える

ということが難しい状態でした。

障害年金の申請では、ご本人自身が現在の状況を説明する場面があります。

しかし、精神疾患や知的障害がある方の場合、

「困っていることをうまく言葉にできない」

ということ自体が障害の特徴として現れることがあります。

そのため、専門家が状況を整理し、客観的に伝えるサポートが重要になります。


主治医変更後、新しい診断書が作成されていたことが判明

診断書が作成された後になりますが、

ご本人は主治医の変更も経験されていました。

新しい主治医へ、

「何とか障害年金について助けてほしい」

という思いを一生懸命伝えていました。

しかし、ご本人だけでは、

  • 仕事で困っていること
  • 日常生活で困難なこと
  • 周囲からの支援状況

を十分に説明することが難しかったようです。

その後、私が病院へ確認した際、誤った伝わり方がされており、新しい診断書が作成されていることが分かりました。


すぐに方針変更せず、現在の請求結果を待つ判断をしました

この時点では、複数の診断書が存在する可能性がありました。

しかし、焦って手続きを変更するのではなく、

まずは現在進めている請求の結果を待つ

という判断をしました。

そのうえで、

「現在の生活状況や仕事の状況を審査側へ正確に理解してもらう」

ことが最も重要だと考えました。

そこで作成したのが、

仕事・生活状況を補足する資料

です。


診断書だけでは伝わらない生活状況や仕事の状況を補足資料で説明するイメージ

診断書だけでは伝わらない生活状況を補足資料で伝えました

障害年金の審査では、診断書は非常に重要な書類です。

しかし、診断書には記載できる内容に限りがあります。

特に精神疾患や知的障害の場合、

「日常生活でどの程度困っているのか」

「どのような支援が必要なのか」

は、診断書だけでは十分に伝わらないことがあります。

今回のケースでも、診断書の内容だけを見ると、障害の程度が軽く見えてしまう可能性がありました。

そこで、診断書を補足する資料として、ご本人の実際の生活状況を整理しました。


補足資料で伝えた内容

補足資料では、単に「大変です」と書くのではなく、具体的な状況を整理しました。

主に以下のような内容です。

日常生活について

  • 一人で判断することの難しさ
  • 生活上の困りごと
  • 周囲からのサポートの必要性
  • 症状による生活への影響

就労や社会生活について

  • 仕事を続ける上での困難
  • 周囲から必要な配慮
  • 一般的な生活と比較した場合の制限
  • 病気や障害による影響

ご本人が抱えていた困難

ご本人は、

「何ができないのか」

「どれくらい困っているのか」

を自分自身で整理して伝えることが難しい状態でした。

そのため、ヒアリングを重ねながら、実際の生活状況を具体的に文章化しました。

さらに、仕事上で大変困っていることが判明したため、「問題なく就労できている」ではなく、「かなり問題があって、就労において支障をきたしている」ことがわかったのです。


結果|障害基礎年金2級の受給が決定しました

そして、審査結果を待つことになりました。

ご本人にとっては、非常に不安な期間でした。

初診日が分からない。

カルテもない。

といった当初の不安から

知的障害が判明した。

診断書の内容も決して強いものではない。

多くの不安要素がありました。

しかし、結果として、

障害基礎年金2級

の受給が決定しました。


障害年金受給決定通知を受け取り、オンラインでの報告にて安心しているイメージ

この事例から学べる障害年金請求のポイント

今回のケースには、障害年金請求で重要なポイントがいくつも含まれています。


ポイント① 初診日が分からなくても最初から諦めない

障害年金では初診日の確認が重要ですが、

「覚えていない」

「昔すぎて分からない」

という理由だけで可能性がなくなるわけではありません。

当時の状況を整理することで、初診医療機関が判明するケースもあります。


ポイント② カルテがなくても対応方法を検討する

医療機関のカルテ保存期間を過ぎているケースは珍しくありません。

その場合でも、

  • どのような資料があるか
  • どのような方法が考えられるか

を検討することが重要です。


ポイント③ 診断書だけで判断しない

障害年金では、診断書だけを見るのではなく、

  • 日常生活能力
  • 家族や周囲の援助
  • 就労状況
  • 社会生活上の制限

などを総合的に判断されます。

そのため、診断書に書かれていない部分を適切に補足することが重要になる場合があります。


お客様からいただいたご感想

ご依頼後、アンケートにて以下のお言葉をいただきました。

Xで社労士さんからフォローをいただいたことがきっかけでした。

投稿内容が丁寧で、他の方との交流も丁寧だったので信頼できそうだと思い依頼しました。

実際にお願いして、丁寧に話を聞いてくださり、気にかけていただいて助かりました。

病院にも連絡してくださり、時間も私に合わせて調整していただきました。

心に寄り添って対応してくださり、本当に信頼できる社労士さんです。


アイビー障害年金サポートからのメッセージ

障害年金の手続きでは、

「自分の場合は対象になるのか分からない」

「初診日が分からないから無理かもしれない」

「病院に相談したけれど難しいと言われた」

という理由で、請求を諦めてしまう方もいらっしゃいます。

しかし、障害年金は一人ひとり状況が異なります。

大切なのは、現在の状態だけではなく、

  • これまでの経過
  • 初診時の状況
  • 日常生活での困難
  • 周囲からの支援状況

を整理し、適切に伝えることです。

アイビー障害年金サポートでは、障害年金を専門とする社会保険労務士が、お話を丁寧に伺いながらサポートしています。


よくあるご質問(FAQ)

Q. 初診日が20年以上前でも障害年金を相談できますか?

はい、ご相談いただけます。

昔の通院で記録が少ない場合でも、当時の状況を整理しながら可能性を検討します。


Q. 初診病院が分からない場合でも依頼できますか?

はい。

ご本人の記憶や当時の状況から、初診医療機関を探すサポートを行っています。


Q. カルテが残っていないと言われました。もう無理でしょうか?

必ずしもそうではありません。

状況によって対応方法が異なるため、まずは現在分かっている情報を整理することが大切です。


Q. 全国どこからでも相談できますか?

はい。

アイビー障害年金サポートでは、LINE・Zoom・電話を利用した全国オンライン対応を行っています。

宮城県をはじめ、全国からご相談いただいています。


千葉県船橋市・習志野市を中心に全国対応しています

アイビー障害年金サポートは、

  • 船橋市
  • 習志野市
  • 千葉市
  • 市川市
  • 八千代市
  • 松戸市
  • 柏市

など千葉県内だけでなく、全国の方から障害年金のご相談をいただいています。

外出が難しい方や遠方にお住まいの方でも、オンラインでご相談いただけます。


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この記事の監修者
社会保険労務士 野田 誠
アイビー障害年金サポート代表

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